シーハルクが配信されるまで間もない今日。
本作品の評価は低く、ファンの間ではよく無かった事にされる。
だがそんなことはない。アイアンマン同様に後に続く者たちのためのファンサービスに溢れたこの作品は、どのマーベル映画にも超えられないアメコミヲタクコンテンツとして機能している。
本記事はシーハルク配信前にちょっとした視聴欲の煽りを目的としている。時間があればお付き合いしてくださいませ。
時間潰しくらいにはなります。
なんで水嶋ヒロ
なんだかんだマーベル映画での吹き替えで、初めて俳優がキャスティングされたのではなかろうか。
何故か水嶋ヒロが吹き替え声優に決定、ほんの一瞬注目を浴びた本作品。だがこれはヒーロー映画産業として日本で展開したかった、と考えられる。
水嶋ヒロはハルクの公開された一年前の2007年1月に放送終了した「仮面ライダーカブト」の主人公を熱演していた。
当時ノりにノっていた水嶋ヒロ。そのご尊顔を目に入れると、ドラマ イケメンパラダイスか仮面ライダーの二択をイメージしていた。
そう考えると、日本で馴染みはあるが人気の薄いハルクとアメコミヒーロー映画として今後も展開されるマーベルスタジオの顧客獲得を狙った下地作りがしたかったのだと伺える。
つまり水嶋ヒロによって、注目度と子供ファンの早期獲得がしたかったのだろうか。
そう考えたら水嶋ヒロをキャスティングする企画戦略は、いい選択肢なんではないかと思う。
あまりうまく演技できてないと批評を受けることになってしまったが…
日本公開での順列が違うね
実はアイアンマンとハルクの公開日時は外国とは違っていた。
フェーズ1においての順列はアイアンマンから始まる為、ハルクの時間軸はアイアンマンの後になっており、世界観もそれに合わせている。
だが本作品イースターエッグが日本ではいきなりアイアンマンやアベンジャーズの匂わせのネタバレになりかねない構成になってしまっていた
ネタバレ、ダメ絶対!
オープニングとエンディング
先ずオープニングの回想シーンに現れる資料のシーンで、一時停止しまくってほしい。かなりネタがもり沢山となっている。
まずはこの画像だ。
これは劇中で登場してティーブレイクくらいの時間、ハルクの動きを止めた兵器だ。
高周波攻撃機。音波攻撃によりハルクは身悶えしながらも車両を真っ二つにしたシーンに登場したが、この設計図にはスターク・インダストリーズと明記されている。
この兵器、実はかなり有用で、キャプテン・アメリカ シビル・ウォーにてウォーマシンが小型化したものを使用している。関連性はないがバットマンもスーパーマンの動きを鈍らせるために使っていたりもする。
アメコミ界ではよく使用される兵器だ。
それからニック・フューリーと書かれた文書があったり、劇中では電話回線をシールドが監視していたりする。
ガツガツに前作と結びつけるやん!
とブログ主は改めて思った。
そしてエンディングを飾ったのはトニー・スタークだ。
彼はロス将軍にチーム編成をしていると告白しており、アイアンマンのエンドクレジットからどう考えてもアベンジャーズ計画の事だ。
最初これを見たときにはかなり衝撃を受けた。他の作品だと思っていたキャラクターが畑違いなハルクに現れたのだから無理はない。
予備知識のない中防だった僕には、何が起こるのかわからないワクワク感を映画で初めて味わったのを今でも覚えている。
いわゆるガンマ変異体。なりたくない。
ここからマーベルのネタを濃くしていこうと思う。
ハルクというと唯一無二で強力なキャラクターと思えてしまうが、原作ではそんなことはない。多種多様にハルクから系譜を辿る数多のキャラクターがいる。ちなみにハルクは宇宙人との間で子供を作ったこともある。サカーというキャラクターなので調べてみてほしい
まずサディアス・ロスとベティ・ロスだ。
この二人は勿論原作でも登場しており、ロス一家がハルク化するのは割と有名だ。名前はサディアスがレッドハルク、ベティがレッドシーハルクに変身する。
彼らのオリジンは調べればすぐに出てくるが、ざっくり言うとベティ・ロスが原作では死亡し蘇らせるためにサディアスがあるヴィランに取引を持ちかけられたというものだ。
そのヴィランの名前はリーダー。ガンマ線によって頭が肥大した頭脳犯。
本名はサミュエル・スターンズ。本作品で登場したブルーというニックネームでハルクを助けた人物だ。
本作品での活躍もアボミネーション誕生に関わっており、彼の最後のシーンでも匂わせバリバリなので確認してくれ。
因みにサディアス・ロスは同俳優でMCU作品のフェーズ3から突然復帰している。シビル・ウォー、インフィニティ・ウォー、ブラック・ウィドウで変わりない姿を見られるので時間があれば見てほしい。
本作品が続けば出てくる予定もあったろうが、そもそも興行的には低く、主人公役の方が同役を退場してしまったので先行きは暗かった。
以後出てこないと噂されていたハルク単独作品だが、シーハルクの配信が待っている。フェーズ3でサディアス・ロスの復帰に加えて、フェーズ4のシャンチーにはアボミネーションも復帰、シーハルクのトレーラーではティム・ロスが同役で登場している。
リーダーがMCUに復帰すれば、レッドハルクの登場も不可能ではなくなる。
加えて原作ではロスが率いるサンダーボルツも、MCUにて2024年7月に公開されることがサンディエゴ・コミコンで正式発表されている。
震えて待つしかない!
だが残念なことにサディアスロス役のウィリアムハート氏は、2022年3月13日に亡くなっている。
その見た目も喋り口もまるでサディアスのイメージぴったりだっただけに悲しい…
以後のサディアスの動向がどうなるかまだわからないが、マーベルの発表を待つしかない状態だ。
あとちょっとした小ネタだが本作品において、ベティのボーイフレンドがいた。ベティの気持ちを尊重できる優しく思いやりのある精神科医、レオナルド・サムソンだ。
彼の名前はオープニングの資料で確認できる。そしてまた、原作においての彼もガンマ線によって能力を得ている。
ハルクの友人で分析医だった過去を持つキャラクターだ。
恋敵にもならず、MCUではあまりスポットが当たっていないが、シーハルクでどのようになるのか希望を持っていたいところだ。
超人ハルクのオマージュ
今回の作品は愛に満ち溢れている。というのも警備員で現れた名もなきガタイゴツ男
俳優ルー・フェリグノという御仁だが、過去のハルク作品ドラマシリーズの「超人ハルク」でブルース・バナーを演じていた。
この時点に置いて超人ハルクが本作品に関わっていない。だが冒頭の実験シーンはかなりのオマージュがある。
マルチバースが開かれたMCUで、全く関わりがないといえば流石に無責任だろうか…
ガルバー大学
バナーがガンマ線の研究をしていた大学の名前だが、ここにもちょっとした繋がりがある。
マーベルの公開順列で言えば
アイアンマン→インクレディブルハルク→アイアンマン2、そしてマイティ・ソーになる。マイティ・ソーに登場するセルヴィグ博士というキャラが勤めているのがこのガルバー大学だ。
本人達も面識があるようで、以後の作品でも匂わせをしている。
こんなかんじ
僕が確認できた小ネタはこんな感じだ。色々と辻褄が合わない事が多々あった本作品だが、スパイダーマンノーウェイホームによってマルチバースの扉が開かれた。
多少の無理は押し通せる状況にあるため、今こそ過去作品の見直しと考察が捗っている!
お家時間を使い、是非ディズニー+を活用して、MARVELの世界を楽しんでほしい。