漫画や小説の実写化と聞いて、皆さんはどんな映画を思い浮かべてしまうでしょうか?
やはり鋼の錬金術師がトラu…記憶に新しいことかと思う。
邦画なら漫画原作、洋画ならゲーム実写化はよく燃える素材扱いであると思う。だがそんな中、原作ありきでもちゃんとした映画は沢山ある。
僕が見た実写映画において許せるギリギリラインを紹介したいと思う。良ければ覗いてみてくれ。
・実は実写化3回目
アイ・アム・レジェンド
とあるウィルスによってロバートネヴィル博士(ウィル・スミス)を除いて人類は滅亡した。代わりに夜にのみ行動することができる思考を持たないダークシーカーが支配していた…
・近代解釈された吸血鬼という新種
所謂ゾンビパニック後のポストアポカリプスをベースにしている本作品。
トーンは明るいオレンジ色だがそれに相対して、全編が退廃的で物悲しい雰囲気が漂っている。空気感と演出だけ見ればかなり渋い(褒め言葉)映画になっている。
誰もいないニューヨークのど真ん中でゴルフを一人楽しむシーンが有名だが、人類が産んだスポーツを人類が滅亡した世界で大いに楽しんでいるのはかなりエッジの効いてる演出だ。当時CMで見てから未だに夢見に出るほど衝撃的だった…。
・原作小説の実写化3回目
1954年アメリカにて発売されたホラー小説「地球最後の男」が原作となっている。
当該映画に現れるダークシーカーと呼ばれる化け物を見ると、「色々な種類あるゾンビのうちの一つ」とかそんな辺りの事を思うかもしれない。
だが原作の出版はかなり古い。ゾンビや吸血鬼といったオカルトホラーアイコンを近代化させることに成功したとかなり売れ行きを伸ばし、「色々な種類のゾンビ」の流れを産んだターニングポイント的小説と言ってもいいかもしれない。
そしてホラーあるあるの大どんでん返しが素晴らしい小説だ。小説だったんだ…
・タイトル回収され…ないのよ…原作との差異がデカめ
当該作品の劇場公開版では明言されることのないものだが、ダークシーカー達には「営み」と呼ばれる物が確かに存在している。言い換えれば「愛」というものを真っ当な社会人ならダークシーカーから見て取れると思う。
そこは主人公も感じ取っているような描写もあるが
ラストが全てを持っていってしまった作品なのだ(憤慨)
これが公開当時は割と反感を買ったようで、そういった部分を補填するような特典が円盤で発売された。
メイキング映像に加えて、市民視点からパンデミック当時の世界が語られるコミックストーリー、そして別エンディングだ。
別エンディングでも意味合いはそんなに変わっていないのでオコです(激おこ)
まぁこれだけ言ってるが映画単体はものすごく面白い。一度視聴してウィキペディアなんかで調べてみると、二度美味しい映画になっている。暇なら見てみてくれ
・大型タイトルの名前を冠したクリーチャー映画
モンスターハンター
砂漠をパトロールしている時、強大な砂嵐に巻き込まれるミラ・ジョヴォヴィッチ小隊。意識が戻ると見知らぬ砂漠にたどり着いた。
歌いながら自らを奮い立たせて前へと進む彼らに、ディアブロス亜種が迫っていた。
・言い出したやつ。左の頬を差し出せ。
戦国自衛隊の異世界転移物とも取れる本作品。周辺をパトロールに赴いている最中に転移してしまったアメリカ軍は豆鉄砲を持ってモンスターハンターワールドに来てしまった!というのが話のサワリだ。
初期装備以下扱いのアメリカ軍最新火器で、激怒状態なディアブロス亜種に奮闘(笑)。いきなり三乙かまして撤退するも、生き残りはネルスキュラに…
というのが本編の冒頭部分。
終始一貫誰のためにある映画なのかわからなかったが、それでもちゃんと見所を残してるのが監督の素晴らしいところだ。頑張ったね…
・クリーチャー映画という感じでひとつ…
まず吹き替え声優が豪華という点。
大塚明夫さん、杉田智和さん、中村悠一さん、宮野真守さん、花江夏樹さん、井上麻里奈さん
声優さんによる二次演出があって初めて映画として認識できるというポイントも抑えておきたい所だ。素晴らしいね、声優って。
後はクリーチャーに力を入れてるところも素晴らしい!
ネルスキュラがひたすら気持ち悪い!
ネルスキュラの巣が出てくるが、ほんとネチャネチャしててキモイ!
そこらのクリーチャー映画とは引きを取らない程にリアルで生理的嫌悪感を味わえるだろう。この映画最大の見せ場だと僕は思っている。
カプコン原産だけあって戦闘機は必ず落ちる。そしてモンスターの表現はかなり期待して見ても素晴らしいと思える映画だ。暇ならどうぞって感じだ。
・どうしてもスパイダーマンに見える
アンチャーテッド
兄と生き別れたネイサン・ドレイクの前に、トレジャーハンターのビクターサリバンが姿を表す。
元は兄と仕事仲間だという彼の口車に乗ったネイサン。兄に会えるかもという期待、そしてまだ見ぬ黄金を手にするという夢を持って、危険な旅に見を投じていく。
これもまたゲーム原作だ。ノーティドックズ制作の同名タイトルをベースに描くオリジナルストーリーとなっている。
主人公の年齢が若くなっている、サリーと初対面、吹き替え声優が変わっているなど結構変更されている。何よりも主人公の造形が僕は気になったりもした。
・変更はされたが自然に見られた。
ゲームに置いてのネイサンはシリーズを追うごとに造形を変化させているが、どのシリーズでもわりとおじさんだ。
そんな屈強おじさんをトムホが務まるのかな…と割と思っていたが、視聴してみると案外自然だったりもする。
幼い見た目に反して、キレッキレなアクションシーンやパルクールをこなすトムホ。敵の攻撃を回避する動作から攻撃に転じる流れはまるでアンチャーテッドをやっているような感じだった。
作品全体の雰囲気、アクションシーンのアングル、ステルスアクションの再現度。元にある原作ゲームへの愛を感じる映画だ。
だがコレは僕の感性なのでどうにもならないが、どうしてもトム・ホランドがピーター・パーカーに見えて仕方ないのだ…
・第二のハリーポッターにならないといいね…
バーテンダーの仕草や所作。役作りに対しての熱量を感じるし、これをトムホ初めにしている人なら多少若いかなと思う程度だろう。
だがことアクションシーンになると、どうしてもスパイダーマンがイメージとして現れてしまうのだ。
きっとこれは今後トムホランドにとっての課題になるだろうが、頑張って欲しい所だ。
またコロナが猛威をふるい出している季節に入った。体調を整える傍らに映画でも置いてみてはどうだろうか。